教訓16、勤勉になりましょう
16. 勤勉になりましょう。1
仕事はいつも楽しいとは限りません。
しかし、目的もなく、怠惰(たいだ)で、退屈な生活を送っている人ほど不幸な人はいません。子どもは、何もすることがないと母親に沈(しず)んだ様子を見せます。失業者は「生活扶助(ふじょ)」2 や「失業手当て」3 を受けている時でさえ、失望しているというのはよく知られていることです。人生においてもう何も成し遂げることがない退職者は、無気力のために死んでしまうということが統計によって示されています。
「のんびり過ごしましょう」という旅行代理店からの誘いにのった旅行者でさえ、「することがない」と言って旅行添乗員(てんじょういん)を困らせます。
何かに打ち込むだけで、悲しみさえも和(やわ)らげることができます。
何かを成し遂げることによって、士気はより高く押し上げられていきます。実際、生産4 が士気のもとであることを証明することもできます。
勤勉でない人は、周りにいる人たちに自分の仕事を押しつけます。彼らは人々の負担となっていきます。
怠惰な人とつき合うのはたいへんです。周りの人たちの意欲をそぐばかりでなく、そのような人たちは多少危険な存在になるかも知れないのです。
実際に効果のある解決策とは、そのような人たちを説得し、何らかの活動を始めるように決めさせ、それに打ち込ませることです。もっとも長く安定して得られる利益というのは、実際の生産をもたらす仕事から生じるということがわかるでしょう。
確かな生産をもたらす
勤勉さがあれば、
しあわせへの道は確実なものになります。